ブルシットジョブ、ブルシット調査

 



いざ着手してみればそれなりに早くできる。しかし全然やる気にならない。

だってめんどくさいんだもの。にんげんだもの。


皆様におかれましてもそんなことが日常生活のなかで多々あるかと思います。

小学生の時分の遠い記憶を引っ張り出すまでもなく、夏休みの宿題ってラスト1週間?3日前?までは進捗を完全に無視して遊び惚けたこともあるでしょう。こまごました身の回りの整理整頓にしても、癖として身なりを整えることが生活の一部になっている方を除いては、「まあいっか、明日で♡」ドミノ連鎖させることで、永遠に部屋が散らかり続けて「汚部屋」になってしまう、みたいなこともあるかもしれません。ええ、わたしです。何か?



さてさて、建設業の事務をやっていてもそんな「業務」が存在します。ということで今日のテーマは「地味にめんどくさいぞ! 統計調査回答」です。


わが国政府は様々な調査を行うことで、国民経済の実態を明らかにし、国民生活を将来的に好転させるための施策のタネとして、いろいろな統計調査を行っています。先日行われた国勢調査はその最たる例でしょう。国民人口の動態を明らかにすることによって将来の社会における適切な富の分配の在り方を考える際の基礎資料になるわけですよね。

建設業に従事している私たちに対して行われる統計調査としては、代表的なものに「建設工事施工統計調査」という国土交通省が行うものがあります。弊社も毎年のように調査の依頼書が届いていて、わたしが業務の合間をぬって回答をしております。統計法のこともありますし、これは絶対に回答しなければならないのです。意味がないとわかっていながら、社会の仕組み上やらざるを得ない仕事、誰がやるの? 事務担当者がやるんですよ。

この調査で具体的にどのようなことが聞かれるかと言いますと、企業単体での完成工事高はもちろん、そのなかの[公共/民間]の区分ごとの完成工事高、さらには[維持工事(道路とか橋とかの耐用年数を延長させるような工事)/新設工事]の区分ごとの完成工事高が細かく問われます。それに加えて、会社決算時の従業員数、人件費、福利厚生費等についてもざっくりした数字を回答する項目もあったりします。

で、こういう質問項目一つひとつに対して、事務担当者のわたしが決算書等を見ながらポチポチとキーボードを叩いて回答をしているわけですね。そう、近年の当期調査はWebでの回答ができるものがほとんどなので、回答に係るストレスとかはいくぶん軽減されております。こういう項目が明日の建設業の明るい未来につながるように、と願いつつなのは言うまでもありません。頼むよ!みたいな。



ただしこういう統計調査、回答期間が長めに設定されているのはありがたいのですが、統計調査に回答するという業務は優先順位が最下層に位置するのが常であるため、一つだけ気を付けておくべき点があります。そう、これを読む皆さんも経験があるでしょう。

「その存在をすっかり忘れてしまう」

嗚呼。人の記憶のはかなさ。記憶とはかくも脆いものなのですよね。



この対策としては優先順位は低いにせよ、1週間以内にはカタを付けるように心がける、というのしかないかなあ、というのがわたし自身の感想です。

ただしこの調査、回答項目はそんなに多くないので、着手しさえすれば1時間もあれば終わってしまいます。それゆえ「カタを付ける」ための事務担当者の決心こそが重要なのだとも思います。よし、いっちょやるか!みたいな。一見めんどくさそうに見えても大した作業量ではないのですよね。


その一方で数年に一回程度の頻度ではありますが、超絶にめんどくさい調査というのもなかには存在しています。わたしが一人総務部となってからは調査対象を免れている「労務費調査」、そして国税庁が送り付けてくる「一般取引資料せん」の調査が代表的な例になります。


このうち前者については、わたしはその苦しみを知りません。なのでコメントは差し控えさせていただきます。罵詈雑言を言いたいのは後者の「一般取引資料せん」です。

ふつうの人は「イッパントリヒキシリョウセン」と言われてもなんのこっちゃだとは思うので、ちょっと解説。税務署が何らかの会計数値をごまかして正しい納税を行っていない企業がないかどうかを調査するために企業に提出を要請する売上・仕入・費用(接待交際費とか)・リベート等に関する資料、要はこういった費目ごとの請求だとか支払だとかの詳細資料のことを指します。別に弊社が悪いことをしているということはありません。きちんと会計申告してきちんと納税をしております。ですので、「何ゆえにこんなめんどくさいやつを提出せんといかんのや」と怒りに打ち震えながら数日間の尊い業務時間を犠牲にしてまで資料作成・提出を行っているのです。


何故面倒なのか。カモン、文句タイム!

1)1年間の取引データ(=仕訳一つひとつ)をもとに作成する必要があるが、たとえば材料仕入先一つとっても関係する会社さんはいくつもあり、過去の請求書を引っ張り出してきて郵便番号から住所から電話番号を調べなおす作業、請求書にそれが書かれていない場合はインターネットでさらに調査する作業がめんどくさい

2)提出は伝票形式の「紙」もしくは国税庁のHPでDLできるExcelのフォームの2択で、紙に書くのはさらにめんどくさいので毎年Excel提出するが、このフォームが一取引=一行という形式で、会計ソフトの仕訳をExcelに書き出しても回答用フォームの形式とはかけ離れているので、それを転記するのにはいちいちコピペが必要でそれが本当にめんどくさい

3)必死こいて入力したデータについてはインターネットでアップロードなどできるわけもなく、このご時世にもかかわらずCD-R(!)に格納して郵送提出することになるが、万一の郵便事故に備えてExcelにPW設定をしなければならず、この際のPW設定、及び後日(3~4週間後!)税務署職員が電話で聞いてくるPW問い合わせについても対応しなければならない事実を覚えておかなければならないのが地味にめんどくさい

4)これが数年に一度の周期で来るが、来るタイミングで毎回のように前回やった作業をほぼ完全に忘れているため、効率的な資料作成方法を思い出す作業が必須。これが冗談抜きでめんどくさい



以上、「めんどくさい」4段活用。もうやめて!あたしのHPはゼロよ!

でもきっと来年も同じように叫んでいるだろうなあ、と思う自分がいます。

だって、人はブルシットジョブを繰り返す生き物なのだもの。

にんげんだもの。

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