GビズIDプライムが使えない! 「シャチョサン」という越えられない壁

電子申請、手続きのデジタル化が近年進んでいます。

皆様の生活に切り離せないものといえばマイナンバーカードが代表的な例に挙げられるでしょうか。マイナカードが健康保険証や運転免許証と一体化されて、紛失時のリスクが高まる一方ではありますが、暮らしの利便性が高まるという効果を日々実感される方は多いと思います。

個人的にはコンビニのマルチコピー機で住民票が取得できるというのがいちばん便利だなあ、と感じていて、かつて受けた某国家試験の受検申込書に添付するのに非常に役立った記憶があります。もっとも、目に見えるレベルでのメリットってそんなもんで、わたし自身、マイナカードを作った動機を思い返せばポイント目当てに他ならないという卑しい人間の一人ではあります。さあ政府よ、高額なたばこ税を日々納税し、JRA銀行にも毎週末多額のお布施をしているおれにもっとマイナポイントをくれ!くれてもいいじゃないか!減るもんじゃないだろうが!国家予算に占める割合なんて耳かき程度だろうが!さあ!!!



さてさて。この「個人のデジタル化」だけでなく、企業向けのデジタル化もかなり進んでいます。
マイナカードが個人での利用を念頭としているのに対して、企業での利用を念頭としているサービスとして「GビズID」というものがあります。このアカウントを所持していると、たとえば社会保険関連の手続きであるとか、労働保険料申告であるとか、そのあたりの手続きを役所に出向くことなくオンライン上で済ませることができるメリットがあり、なおかつ郵送の手間を省くことができるため、手続きのスピードアップにも貢献してくれるという代物です。

たとえば新入社員が入ったときの被保険者資格取得届に退職時の被保険者資格喪失届、毎年必ず提出しなければならない算定基礎届。これらの書類がインターネット経由でスピーディーに提出できます。

加えて先述の労働保険料申告にしても同じです。だれもがあんまり行きたくないと考えている労基署に行くことなく、労働局に労働保険料の申告書を提出でき、それが受理され次第ネットバンキング(Pay-easyを使います)で保険料支払ができるというのもメリットの一つと言えます。労基署の開館時間だとか銀行の受付時間に縛られることなく、できた瞬間に手続きが可能であることは、事務担当者にとって計り知れないメリットが存在する、と言えます。たまにはいい仕事するじゃねえか、デジタル庁。


ただ、そんななかでも、お上が「電子でできる」と謳っておきながら「ウソツキ!!!できないじゃんか、キー!!!」と言いたくなる手続きというのが現在でも残っているというのが残念ながら事実であったりします。カギになるのは「GビズID」そのもののアカウント種別です。


そもそもGビズID、大きく分けて3種類が存在しています。GビズIDのHPから引用してみましょう。


上記のうち「GビズIDエントリー」の実用性は乏しくて(そもそもなぜこんなIDが存在しているのかの意義がわたしにはわからない)、実質アカウントの種別は2種類に絞られます。

そのうえで、わたしのような事務担当者が用いるのは「GビズIDメンバー」。これだと、ある程度の手続きは可能ではあるけどその範囲が限られていて、出来ないことも存在します。そしてすべての手続きが可能になるには「メンバー」より上位のアカウント「プライム」が必要となってくるわけです。しかしこの「GビズIDプライム」、取得できるのは会社の代表者に限られていて、なおかつログイン時にはスマホ等による2段階認証が必要となっています。それゆえ事務担当者が「社長になりすましログイン」を行うことすら難しい。ああ、このへん法に触れますね。や、アテクシ断じてやってないですけれど。人のスマホなんてプライバシーの宝庫で触るのすら怖いでござんすよ。イヤ!ダメ!そんな画像見せられても!アタシ困っちゃう!(注:弊社の話ではありません)

具体的にはどんな作業が「プライム限定」に該当するか。ぱっと思いつくものとしては、最近日本年金機構が始めた毎月の社会保険料の事前通知サービスや、かつて弊社も申請していた「IT導入補助金」における効果測定(毎月の売上データや社員数を入力するもの)が挙げられます。

しかし。しかしですよ。ここで立ち止まって考えるべきは、「そのデータを欲している人であるとか、効果測定における会計データ等を計算・入力する人というのは、断じて会社の代表者ではない」。これです。じゃあ実際に毎月の売上データを計算したり、社員数を管理しているのは誰なのか? 

ここまで思い至った瞬間、実際の作業者こと事務担当者はあることに気づき、絶望し、頭を抱えるのです。

「ああ、結局これ最終的にはプライムじゃないとできないじゃん?」





だからこそわたしはデジタル庁にモノ申したいのです。

あなたたちは「社長」が何をしているかまったく分かってないじゃないか、と。

そう、「社長」とはどこぞのパブでお姉ちゃんたちにこう言われるために生きている人種なのです。



お前らわかったか!これが社長の仕事だ!(そんなわけねえ)

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